.NET開発テクノロジ入門
.NET 開発テクノロジ入門をひととおり読んだ。
本書は最近の .NET 周辺技術の位置づけと用法をざっくりとまとめている。個々の技術は専門書にゆずり、技術のショーケースとして読まれる事を想定しているようだ。こういうスタンスの情報なら Web で十分な気もしたが、あるていどまとまった文章を PC で読むのはキツイ。また Entity Framework と WCF はあまり情報が見つからないので、これらの入門用として購入してみた。
以下、感想。
各技術の入門書としての目的は十分果たしており、これから投資すべき技術の見極めにも役立つだろう。
WCF と Entity Framework については私にははまだ早いと感じた。特に後者は覚える概念が多すぎる。EDM、CSDL、SSDL、...etc と新要素てんこ盛りである。O/R マッピングや LINQ による効率化も、こうした学習コストで相殺されそうだ。Entity Framework の為に Visual Studio が大量生成するファイル群を見ると問題が発生した時の自力解決は難しそうだと思わされる。
これらの理解には EDM などに通じている必要がある。ただ LINQ の考え方には共感できるので、手書きで軽く使う方法がないものか調べてみたい。逆に ASP.NET AJAX と MVC の記事は興味深く読めた。MVC はちょうど WPF の MVVM を学んでいるところだったので設計の参考になった。
WPF に関しては入門レベルでも個別の書籍を購入した方が良いだろう。これまでの WinForm や MFC などとは世界が違いすぎるため 1 コーナーで扱えるものではない。実際、本書の紹介も常に限定された範囲に留めている。