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HEAR NOTHING SEE NOTHING SAY NOTHING

ボドゲ記 5 - リトルケイブ新宿御苑店

August 01, 2020イベントボドゲ

ボドゲ記 5。梅雨の終わりか曇天ながら湿気も少なく涼しい日。今回のお店は新宿御苑の近くなので JR 新宿駅から家電量販店や楽器店などをめぐりつつ、御苑で締めて来店することにした。

会場と参加者

会場はリトルケイブ新宿御苑店。参加者は 178 さん、マサヨさん、89 さん、ヤンさん、私の計 5 名。17:00 〜 22:30 までプレイした。

インサイダーゲーム

ヤンさんは 18:30 ぐらいに合流するということなので、それまで軽めのゲームを 4 名でプレイすることにした。

ボドゲカフェの棚を眺めるたびにサイズの統一されたおしゃれな小箱のシリーズが気になっていた。前回、マサヨさんにたずねたら Oink Games という会社のものだという。今回、そのひとつをプレイすることになった。

メンバーはマスター、インサイダー、庶民 (その他) にわかれる。マスター以外が目を閉じてから、山札からお題を引いて言葉を記憶。次にマスターも目を閉じてインサイダーだけが目を開けて同様にお題を覚える。最後に全員が目を閉じてから一斉に開きプレイ開始。

この手順により役割ごとの理解は以下の状態となる。

役割 お題 他者の役割
マスター 庶民またはインサイダー
インサイダー すべて
庶民 - マスターだけ

これを前提に庶民とインサイダーがマスターへ Yes/No で回答可能な質問をしながら、お題を探ってゆく。正解ならば次は全員で相談して誰がインサイダーだったかを探るフェーズへ移行。ここでインサイダーを当てたら皆、外したらインサイダーの勝利となる。

適度な制約として砂時計による時間制限がある。確か 3 分と 1 分のものがあって今回は初プレイなので前者にした。砂時計が落ちきるまでに当てなくてはならない。時間を越えたらインサイダーも含めた全員の負け。当てたら時計を止めて余った砂がインサイダー当ての制限時間になる。

お題とインサイダー当ての二部構成となっているのが特徴。前半部分はボブジテンのような連想系のゲームでお馴染みだが、そこでの展開が後半のインサイダー当てに影響を与える。インサイダーはお題を知っているため、直にそれを当てる質問も可能。しかしあまりに露骨だと後半で疑われる。

そのためインサイダーとばれない程度に遠回りな質問をしつつ、砂時計が落ちきるまでには正解するように誘導してゆく。どの役割でも独特の面白さがあってよいゲームだ。

今回はマスターと庶民をプレイした。マスターは質問される側なので前半からインサイダー予想が中心という感じ。庶民だと質問へ注力することになる。どちらも楽しめたが連想系ゲームを好む私としては庶民のほうがわずかに勝る感じ。インサイダーとしてゲームを撹乱するのも面白そうなので、またプレイしたい。

犯人は踊る

ヤンさん合流。5 名全員で以下をプレイ。

ババ抜きを高度にした感じのゲーム。配られたカードごとに効果があり、自分の番になったらカードを捨ててその効果を実行する。基本は「探偵」を持つプレイヤーが「犯人」となるプレイヤーを当てるか、後者が最後に「犯人」を捨てるまで逃げ切るかを競う。「探偵」の制限版として「いぬ」もあり、これはプレイヤー単位ではなくその手持ちから直に「犯人」カードを特定しなくてはならない。

ただの犯人当てとならないよう、状況を変化させるカードもある。「犯人」を持っていても「アリバイ」があれば追求を回避可能。「取り引き」や「情報交換」を使うとプレイヤー間の手札がシャッフルされるので「犯人」から追う立場へ転換することもある。

「たくらみ」も面白い。これは犯人と共謀することを示すカード。犯人となるわけではないが勝利条件として犯人側へ立場を変える。これと「少年」は引けなかった。次にプレイする機会があればぜひ試したい。

私は「探偵」と「いぬ」でそれぞれ勝利。前者は「犯人」で開始しながら「情報交換」により攻守逆転、後者はゲーム進行にともなう手札減少からの偶然が手伝った。

Century:Spice Road

Splendor と It's a Wonderful World を融合させたようなプレイ感のゲーム。

プレイヤーは貿易商人となり香辛料を生産・売買してゆく。It's a Wonderful World や Terraforming Mars のような陣営の差はない。三部作のシリーズもので舞台となる年代が変遷してゆくとのこと。今回のは第一部。

世界観として現実の歴史に刻まれた交易を下地としているので、それを想像しながらだと一層、楽しめる。例えば使用したカードを再利用するためには 1 ターンを費やして「休憩」しなければならない。これはそのまま香辛料を生産する農場の休息にあたるので「そろそろ農民を休息させないと...」みたいな光景を思い浮かべたりして。

ここまでプレイしてきた他の 2 ゲームと異なり、基本ルールの把握と勘所っぽいものを探るだけで精一杯だった。それでも十分に楽しい。Splendor などと同様に繰り返し遊びたいゲームだ。また遊びましょう。

狂気山脈

178 さん、マサヨさんがボドゲ記 3 で訪れたリゴレのマスターにオススメされていたゲームとのこと。タイトルどおりラヴクラフトの「狂気の山脈にて」をテーマにしている。

ラヴクラフトやその代表作に基づくクトゥルフ系の作品は「宇宙的恐怖」とか「狂気・正気」が盛り込まれるものだ。このゲームも例にもれず、というよりそれを中心として楽しむようになっている。

南極大陸にある未踏の山脈で発見された先史文明とおぼしき古代都市。海岸からそこを目指して遺物を入手し、脱出するまでを体験してゆく。プレイヤー間は競争するのではなく、全員で協力しながら進行。

この協力というのが面白い。遺物を探してボード上をひとマスずつ進行してゆくのだが、到着したマスにカードがあればそれを必ずめくらなくてはいけない。そしてそこに描かれた図柄と数値 (範囲だったり直値であったり) を一致させるように各プレイヤーが自分のカードを出し合う。

ここで自分のカードの絵柄と数字を伝えて相談するのだが、その方法に制約がある。プレイヤーには必ず 1 枚、狂気カードが配られており、そこに書かれた内容を遵守して伝えなければならない。例えば「頭の中に虫がいるような幻覚により頭をかきむしりながら」とか「舌を上顎へつけながら」だったり「3m ぐらい離れたところから」のように物理的な移動をともなうものもある。

そう、クトゥルフ系の作品で宇宙的恐怖に触れた結果、正気でいられなくなるというアレを再現することになるのだ。これが恥ずかしくも実に楽しい。今回のプレイでは他の客がいないという幸運 (?) に恵まれたので思う存分、狂ってみた。

ボードの進行にともなってマスの条件も正常ではなくなってゆく。はじめは図柄と色が統一されており一方を伝えれば十分なのだが、やがて色は失われる。数字も範囲から直値になったり「5 ではなく 7 か 9」のように引っ掛けも登場。更に外した際のペナルティーによりプレイヤーの狂気も変化 (必ずしも悪化するとは限らない、これも面白い点) してゆくため、相乗効果で当てるのが格段に難しくなってゆく。

大陸上の最終マス「狂気の果て」までたどり着いたら、残り 3 マスの「脱出」が待っている。ここまでの狂気具合と消耗によりまったく脱出だというのにまったく安心できない。たった 3 マスがとても長く感じる。今回は 2 マス失敗してあと 1 ペナルティーで即死という状況だったが最終マスで完全一致をだして辛くも脱出成功。思わず全員でガッツ ポーズをとってしまったほど嬉しかった。

しかしゲームの勝利は遺物と負傷の得失点差により決まる。残念ながら負傷が大きすぎて負け。世界観に基づくと「遺物を得るには大きな代償を払いすぎた」ということらしい。負傷し過ぎたし狂気を多分に持ち帰ってしまったのだろう。

ともあれ、非常に楽しいゲームだった。これまでプレイしたもの比で最高かもしれない。また幸運 (!) に恵まれたらぜひ遊びたい。

新宿御苑とタコライス

今回のお店は新宿御苑から近いということで新宿御苑を堪能することにした。私は大昔、四谷に住んでいたことがある。その時代、新宿まで遊びにゆく際は散歩と電車賃の節約をかねて四谷から御苑を横目に新宿まで歩いたものだ。しかし御苑自体には一度も入園したことがなかったので楽しみにしていた。

初めてなので普段の賑わいを知らないのだが、土曜日なのにコロナウイルス禍ということもあってか空いていた。芝生の広場を除き、常に視界へは 10 人もいない感じ。真夏のわりには曇天で涼しいのも手伝って快適に散策できた。特別に目を引く奇異なオブジェとかはなく、ただよい風景が広がっているだけなのだけど、それが清々しい。近所だったら通っている。

ひとつだけ残念なのは通路のゴミ。普通の公園に比べたら皆無と言ってよいレベルの綺麗さなのだが、それでも飲み残したペットボトルが目立つ場所に放置されていた。新宿御苑の著名さと綺麗さもあって少ないゴミがとても目立つ。わざわざ有名な景勝地に有料で入園しておいて、なぜそこを汚すような真似をするのだろう。

タコライス。リトルケイブ高円寺店で人が食べてるのを見て美味しそうだった。なので系列店であるここにあったら食べたいなと思っていたらメニューに発見。当然、注文。

人生初タコライスだ。これはメキシコ風アメリカ料理のタコスが元になっている沖縄料理とのこと。そしてその「メキシコ」からタバスコ系の激辛な印象を持っていたのだけど意外にあっさりしている。赤く見えるのはトマトで、この酸味が肉とチーズの濃さをうまく昇華していて美味しい。

食事を頼んだのは私とマサヨさんだけで、マサヨさんは牛丼を選んだ。こちらは吉野家的な丼物というよりカレーライスのルーが牛部分になった感じ。マサヨさんいわく、美味しかったとのこと。高円寺店もだけどリトルケイブ系は食事がよくて嬉しい。

最後に marutaku 向けメッセージ。次回は「リトルケイブ 新宿南口店」にしますか。また遊びましょう!!

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