アカベコマイリ

HEAR NOTHING SEE NOTHING SAY NOTHING

Kindle Cloud Reader 所感

以下のニュースを見てようやく日本でも PC 上で Kindle の書籍が読める!とワクワクしながら試してみた。

私の閲覧環境は以下。

仕様 内容
OS OS X Marvericks 10.9.5
ブラウザ Firefox 32.0.2
回線 B フレッツ マンションタイプ、速度は BNR スピードテストで 70Mbps ほど
ルーター AirMac Time Capsule - 2TB ME177J/A

はじめに漫画を選んでみたのだが、そのままだと表示が非常に遅く読めたものではないのでダウンロードは必須だと感じた。これはライブラリ上で書籍を右クリックすると表示されるコンテキスト メニューから実行できる。

ダウンロード保存

Web アプリでダウンロードをどのように実現するのか?と思ったら、どうやら Web Storage を利用しているようだ。Firefox だと保存容量の初期値が 50MB で今回はこれを超えたため制限を解除するように Reader から促された。というか漫画だと大半が 50MB を超えそうである。

ちなみにダウンロードしたデータを削除する場合もコンテキスト メニューからおこなう。書籍を削除という表現にビビるかもしれないが消えるのはダウンロードしたものだけである。これも実際に試した (ビクビクしながら実行)。ダウンロード後であれば表示は快適でページめくりもサクサク。操作方法についてはヘルプに解説されている。

操作感はおおむねモバイル版 Kindle アプリに近い。しかしページめくりを左右端クリックでおこなうのはイマイチ。私は PC ブラウザのウィンドウは広く表示する派なのでページを前後させたい場合にマウスカーソルの移動量が多くなり面倒。スマホやタブレットのタッチパネルであれば端末を持つ手の指で操作しやすいのだけど PC 向けにするならカーソル位置を問わず、左右フリック (マウスの場合は左右ドラッグというほうが適切か?) で切り替えられるようにするとか改善の余地があると感じた。

  • 2014/9/20 追記
    • ページめくりがキーボードの←→で操作できるのを忘れていた
    • めくりならこれで実用十分
    • とはいえやはり左右フリックで操作できたらなあ、と思う

これはモバイル版にも共通するのだが、漫画だと話数単位のインデックスが設定されておらず前後の話にジャンプすることができない。少なくとも私の手持ちの漫画では設定されているものは皆無。そのため話数を変える場合はスライダーによる大まかなアタリとページめくりの組み合わせで対応している。理想は話のタイトルも表示したうえでインデックス化されることだが、これが叶わないとしてなにか効率のよい話数ジャンプ方法はないものだろうか。

冒頭にとりあげた記事に対するはてブを読むと Reader はリフロー未対応らしいので、ソフトウェア関連の技術書を試してみようとした。選んだ書籍は以下。

ところがどうやら本書は Reader で読めない本らしく以下のダイアログが表示された。

Reader で開けないダイアログ

無料の Kindle アプリとは何だろう?もしかして Mac App Store で提供しているもの (ちなみにこちらは amazom.co.jp で購入したものは未サポート) とは別の新アプリ?とワクワクしながらメアドを入力して届いたメールのリンクをクリックしてみたところ既存のモバイル版 Kindle アプリを紹介するページが表示された。

要するに PC では読めませんということか。どちらかというと漫画より技術書のほうが検索時のキーボード利用や文章とソースコード引用の利便性などから PC で読みたかったのだけど、残念。

では小説ならどうか?ということで青空文庫の書籍をいくつか試したけど、これらも Reader で読めないタイプらしく同じダイアログが表示されてしまった。青空文庫なら大丈夫と思っていたのだが...もしかして現在は漫画ぐらいしか読めない?

いろいろ不満も書いたけれど長らくデスクトップ版の Kindle アプリが amazon.co.jp をサポート外としていたことを思えば Kindle Cloud Reader の登場は大きな前進であり歓迎したい。

また Web アプリとして実装されたこと、それを Amazon が Kindle ファミリーとして提供していることも重要。実用性が強く問われるしそれゆえに Web アプリとしてよき見本となるかもしれない。そうならないとしても大企業が手がけたメジャーなサービス用アプリというだけで事例として学べることは多いはず。

というわけで今後の動きを注視したい。

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